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第20話 暗殺者

Auteur: みだん
last update Date de publication: 2026-08-29 05:03:02

木立の影が、動いた。

一つではなかった。

私は窓から離れなかった。

離れれば、こちらが気づいたと悟られる。

――数を、数える。

木立に三。

噴水の裏に二。

東の回廊の柱の陰に、たぶん一。

六。

いや。

屋根に、二。

八だ。

私は、ゆっくりと窓辺を離れた。

灯りを消さなかった。

消せば合図になる。

寝間着のまま、壁伝いに扉へ向かった。

――シェラを起こす。

そう思ったところで、扉が音もなく開いた。

シェラが、すでにそこにいた。

「お嬢様」

囁き声だった。

侍女服ではなく、動きやすい黒の上下に着替えている。

いつ着替えたのか。

「八人」

私が言うと、彼女は首を振った。

「十一でございます」

「……十一?」

「厨房の裏に三。あれは先ほど壁を越えました」

彼女は淡々と言った。

「屋根の二名は弓。回廊の一名が指揮。残る八名が突入班かと」

「シェラ、あなた」

「四天王が一、灰塵のシェラハドでございます」

彼女は初めて、少しだけ笑った。

「斥候と暗殺を束ねておりました。同業の手癖は、見れば分かります」

「アルヴィス様は」

「あちらはご心配なく」

「なぜ」

「宮の警備が動いておりません」

シェラは言
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